皆さんは、青に関する短歌をどのくらいご存じでしょうか。
青とひとくちに言っても、様々な青の表現があります。
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この空が
それでもと青
ふたり撫で
想い馳せゆく
陽だまりの中.#coregraphy #短歌 pic.twitter.com/Oto6mNzM3v
— あ お い (@fosbury_flop_27) December 19, 2016
青空を写して川の色は青
それを写した瞳も青色#短歌 #tanka pic.twitter.com/LhjnBPXAkT— 桜望子🌸さくらもちこ (@Ma2raMen) December 23, 2016
今回は、「青」に関する有名短歌やおすすめ短歌をご紹介します。
ひ短歌作りの参考にしてみてください!
青に関する有名短歌【おすすめ10選】
【NO.1】小野老
『 青丹(あおに)よし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり 』
意味:奈良の都は、花が美しく香るように今盛りをむかえている。
【NO.2】詠み人知らず
『 人魂の さ青なる君が ただひとり ありへし雨夜(あまよ)の 葉非左(はひさ)し思ほゆ 』
意味:人魂の君がさまよっている。雨の夜に出会った私についてくるように思える。
【NO.3】境部王
『 虎に乗り 古屋を越えて 青淵(あおふち)に 蛟竜(みずち)捕り来む 剣太刀(つるぎたち)もが 』
意味:虎に乗って古屋を越えて、青い淵にいる竜を捕らえることができる剣があったら。
【NO.4】柿本野人麻呂
『 青駒(あおこま)が 足掻(あが)きを速み 雲居(くもい)にぞ 妹(いも)があたりを 過ぎて来にける 』
意味:青駒の進むのが速いので、遠くにいる妻が見えなくなってしまった。
【NO.5】若山牧水
『 白鳥は かなしからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ 』
意味:白鳥は、哀しくないのだろうか。空や海の色にも染まらずに漂っている。
【NO.6】若山牧水
『 この枝は 風に折れたり 折れながら 青くちひさき 實(み)をつけてをる 』
意味:この枝は、風に吹かれて折れながらも青くて小さい実をつけている。
【NO.7】与謝野晶子
『 青白し 寒しつめたし もちづきの 夜天(やてん)に似たる しら菊の花 』
意味:白菊の花は、青白くて冷たげな満月の夜に似ている。
【NO.8】俵万智
『 その青い 花の名長し 水無月に あなたがくれた花と覚える 』
意味:花の名前を教えてもらったけれど長くて覚えられないので、6月にあなたがくれた花としておぼえましょう。
【NO.9】俵万智
『 ぶらんこに うす青き風 見ておりぬ 風とよばねば 見えぬ何かを 』
意味:ぶらんこが揺れているのを見て初めて風が見える。
【NO.10】島木赤彦
『 まばらなる 冬木林(ふゆきばやし)に かんかんと 響かんとする 青空の色 』
意味:身を打つような寒さの中、まばらに生えた木々の間から青空が広がっている。
青に関する素人オリジナル短歌【おすすめ10選】
【NO.1】『 梅雨時期の 薄曇りの空 見上げしは 青い露草 小さなため息 』
【NO.2】『 高き空 青の天幕(てんまく) 裂くように 鋭き百舌(もず)の 秋告げる声 』
【NO.3】『 夏の空を抉(えぐ)る向日葵(ひまわり) ただ咲いて ふたりで青のなかに枯れたい 』
【NO.4】『 田舎から 箱いっぱいの 青蜜柑(みかん) すっぱい顔が ひょっとこみたい 』
【NO.5】『 私しか いないのに赤になり青になる 水無月の横断歩道 』
【NO.6】『 雨ごとに 青さを増せる 紫陽花に 似てるの けれど言えない気持ち 』
【NO.7】『 忘れても 二度と会えない訳じゃない クリームソーダに 流した碧(あお)色 』
【NO.8】『 服のまま 泳いで海は 重たくて あおいろの春に 口づけをする 』
【NO.9】『 冬空を 焦がすシリウス 青い目の 流した涙が 地球を染める 』
【NO.10】『 夏草に 足を取られて ころんだら 青い天井 届かぬ昨日 』
以上、青に関するおすすめ短歌でした!
青を用いた短歌には、切なさや悲しさを感じるものが多い印象です。
「青」の漢字の表記を「碧」や「あお」に変えることによっても歌の持つ雰囲気がガラっと変わりますね。