短歌のテーマとして定番なのが、「恋愛ネタ」。
今も昔も、好きな人への思いを詠んだ短歌は数多く存在します。
両想いで幸せだったり、切ない片思いだったり、フラれてヤケになっていたり、時には嫉妬していたり…同じ“恋愛”ネタでも内容は様々です。
今回は、高校生が詠んだ恋の短歌をご紹介いたします。
短歌職人
大人顔負けのものから、甘酸っぱい青春の香りがするものまで20選。共感できるものを是非探してみてください!
高校生が作った恋のおすすめ短歌【前半10選】
【NO.1】『 知ってるよ あなたが誰に 対しても 優しかったり することぐらい 』
短歌職人
なんとか好きにならないようにしよう…という気持ちが表れている短歌です。優しくされたことを嬉しく思う反面、自分だけが特別じゃないと思おうとすると切なくなります。
【NO.2】『 君からの 「会いたい」だけで モノクロな 僕の世界は すぐに色づく 』
短歌職人
好きな人と会えるのはいつだって嬉しいもの。自分も相手も同じ気持ちだったんだと気づけて、気持ちが上向きになっている様子が分かります。
【NO.3】『 ぴこんぴこん いらない通知は 響くのに 今日も鳴らない 君のアイコン 』
短歌職人
LINEなどのメッセージが届くのを心待ちにしている様子が伝わります。特に、こちらから送った連絡の返事を待っている時などは、時間が長く感じますよね。
【NO.4】『 なんでだよ デートも旅行も 雨ばっか フラれたときだけ 真っ青な空 』
短歌職人
思わず天気にまで憎まれ口を叩いてしまうくらい、嫌なこと続きな時ってありますよね。海でも楽しめるようなデート場所なら問題なさそうですが、もし日程が先延ばしになってしまうとがっかりしてしまいます。
【NO.5】『 もう知らない 二度と彼氏は 作らない」 「おんなじセリフ 聞いたの四度目 』
短歌職人
友達から恋愛相談を受けていた時に、思わず突っ込んでしまう発言だったのでしょう。会話形式で成り立つあるあるネタ短歌も面白いですね!
【NO.6】『 振り返り 笑顔のあなたと 目があった この一瞬が 続けばいいのに 』
短歌職人
ずっと片思いしている相手の笑顔が見られると、それだけで素敵な一日になったような気がします。見ているだけでも十分…と思うような、切ない片思いの気持ちが伝わります。
【NO.7】『 赤い糸 旅立つ朝に 結んだの 何処へ行っても ほどけないよう 』
短歌職人
引っ越し、受験、進学…遠距離恋愛になってしまうと、どうしても不安に思います。絆を確かめ合うような、固い決意を表した短歌であることが分かります。
【NO.8】『 無我夢中 ジグソーパズル 千ピース あいつを忘れ 徹夜で完成 』
短歌職人
フラれた時、喧嘩した時は思い切って別のことに集中するのも手かもしれません!思いっきりリフレッシュして、気持ちを上手に切り替えたいものです。
【NO.9】『 楽しげに 金魚を掬う 君の目の 灯りゆらゆら 心も揺れて 』
短歌職人
夏祭りは、屋台や花火など、夢中になれるものがいっぱい。金魚すくいを楽しむ無邪気さから、目が離せなくなってしまっている様子が伝わります。
【NO.10】『 授業中 ただ眺めてる 横顔を ノート真っ白いまま チャイム鳴る 』
短歌職人
席替えで好きな人と近くになれたりすると、自然と目で追ってしまうもの。授業中も例外ではないですよね。終了のチャイムと共に消されていく板書を見て焦る…というシーンが思い浮かびます。
高校生が作った恋のおすすめ短歌【後半10選】
【NO.11】『 送られて 傘を外れた 別れ際 あなたの肩が 右だけ濡れてた 』
短歌職人
傘を自分側に多く差し出してくれていたことに気がつく一コマです。嬉しいやら申し訳ないやら色々な感情が渦巻きつつも、優しさが身に沁みますね。
【NO.12】『 好きなのに 好きだと言えぬ もどかしさ いつになったら いえるのかな 』
短歌職人
片思い歴が長いのかなと思うような短歌です。「告白しないと始まらないよ!」なんていうセリフも聞こえてきそうですが、なかなか言えない関係性な時もあります。
【NO.13】『 〝落ちてたよ〟 君が拾って くれたから 文字も記憶も 消せない消しゴム 』
短歌職人
教室での何気ない一コマが、大切な記憶として残ることって多いもの。初めて会話したのがこういうシーンだったら、余計に忘れることなんて出来なさそうです。
【NO.14】『 左手を 独り占めする 帰り道 赤くなってる あなたを見ながら 』
短歌職人
恋人と初めて手を繋ぐ時は、どうしても緊張します。「手を繋ぐ」という表現ではなく、「(手を)独り占め」としたのも、婉曲的で素敵です。
【NO.15】『 バレンタイン 後輩たちから 囲まれる あいつを私は 見てるだけ 』
短歌職人
モテまくっている人にアタックするのは勇気が要るもの。私がチョコをあげてもどうせ埋もれてしまうしな…と考える気持ちがよく伝わります。
【NO.16】『 黄昏時 二人を照らす 影一つ 二つの心 すきま風 』
短歌職人
喧嘩したのか、肩を並べて気まずそうに歩く2人の様子が見えてくるようです。「影一つ」とあるので、手は繋いでいるのでしょうか。仲直りしてほしい、と願わずにはいられないような短歌です。
【NO.17】『 あなたの目 映っているのは あの子の笑顔 そこに私は いないから 』
短歌職人
好きな人に既に恋人がいると、どうにも切なくなりますよね…。幸せそうな2人を見ていることしかできない。そんな様子が分かります。
【NO.18】『 距離だけは 近づいたのに 遠いまま あなたの心と 私の心 』
短歌職人
同じ部活になる、同じ委員会になる、同じクラスになる…。確実に距離は近づいたのに、なかなか会話の糸口が掴めなくてもやもやする気持ちが伝わります。
【NO.19】『 隣席の 「忘れ物した」 心の中で ガッツポーズ したのばれてないよね? 』
短歌職人
教科書を忘れた隣の人に、机を寄せて見せてあげるという経験、結構ありませんか?それが好きな人相手だと、大チャンスだと思ってしまいます。今度は自分が忘れてみようかな…なんて思ってしまいそうな短歌です。
【NO.20】『 反対の ホームに立った キミとボク 時の電車が いま引き裂いた 』
短歌職人
家の方向が逆方向だと、途中まで一緒に帰っていても別れ際が寂しくなります。まだまだ見ていたかったのに、という溜め息が聞こえてきそうです。
以上、高校生向け恋をテーマに詠んだ短歌でした!
いかがでしたでしょうか?
恋のドキドキや片思いの切なさは、いつの時代も変わりません。
一方で、LINEやSNSなど、現代ならではのツールが恋愛のシーンに登場することも多々ありますよね。「Twitter」「Facebook」「Instagram」なども五文字、七文字の範囲ですので、短歌に入れても面白くなりそうです。
短歌職人
是非身近な恋の話を、短歌に書き起こしてみてはいかがでしょうか。