【10月に関する短歌ネタ集 20選】学生向け‼︎冬の訪れを感じるおすすめ短歌例を紹介

 

10月は秋本番、長く続いた暑さから解放されて何をするにも気分の良い気候となります。

 

昔から「天高く馬肥ゆる秋」と言うように空気が澄んで青空が高く見え、美味しい食べものも多くあるのが10月です。

 

そんな10月をテーマにした短歌には、紅葉などの「秋の風景を表現したもの」や「食欲の秋」について詠んだものがたくさん見られます。

 

 

今回は、そんな「10月」をテーマに一般の方が詠んだ短歌を20首ご紹介します。

 

短歌職人
自分で短歌を作る際の参考にもなりますので、ぜひ目を通してみてください。

 

10月(十月)のおすすめ短歌ネタ集【前半10首

 

【NO.1】

『 卓上の 色なき暦も 神無月 まな裏に在る 樹々の燃え立ち 』

短歌職人

10月はスポーツの日しか祭日がなく、作者は赤色の少ない卓上カレンダーを見て彩りが乏しいと感じたのでしょう。しかし10月の木々は紅葉で燃えるように色付いています。色味に寂しいカレンダーと色づいた木々が対比となり、紅葉の鮮やかさが強調されている歌です。

 

【NO.2】

『 コーヒーが おいしい季節に なりました 空気冷たき きょうの秋朝 』

短歌職人

秋の朝は空気がひやりと冷たく感じられます。作者は肌寒い朝にホットコーヒーを飲んで、熱い飲み物が美味しい季節になったことをしみじみと思い、秋になったことを実感したのでしょう。

 

【NO.3】

『 読書する 秋の公園 風で飛ぶ 栞を追って 君に出会った 』

短歌職人
公園で秋の風を感じながら本を読むのは気持ちが良さそうですね。正に「読書の秋」といった様子で、秋を楽しんでいることが伝わります。更に「栞を追って君に出会う」とは、まるで小説の一場面のようなロマンチックさがあります。

 

【NO.4】

『 神無月 真夏のごとき 真昼間に 夏のかけらの レモンスカッシュ 』

短歌職人
10月であっても暑さを感じる日はあるものです。レモンスカッシュは夏をイメージさせる飲み物で、暑さを吹き飛ばすような爽快感が感じられます。「夏のかけら」は秋の日にレモンスカッシュを飲んだ、そのひと時に夏を感じたことを表現しているのではないでしょうか。

 

【NO.5】

『 風は凪、かすかな虫の 声と月 夜が透き通り行く神無月 』

短歌職人
風が穏やかな夜にどこからか小さく虫の声が聴こえてくる、そして見上げれば秋の月という、季節の情緒をたっぷりと入れた一首です。「夜が透き通り行く」という表現からは、清涼な風が微かに吹いて空気も澄みわたる秋の夜の、洗練されたような美しさを感じます。

 

【NO.6】

『 虫の声 うたたねの夢に 届く夜 ふと目開ければ 深き静寂 』

短歌職人
うとうととまどろんでいる時に虫の声が聴こえてきて、ふと目を覚ましたのでしょう。結びの「深き静寂」という体現止めが余韻となり、しんと静まり返った秋の夜と、時折聴こえる虫の声がその静けさをより意識させて深めていることを感じさせます。

 

【NO.7】

『 吹き散らす よもの紅葉を はなむけに 入日を送る 秋の夕風 』

短歌職人
風が紅葉を吹き散らし、その向こうで夕日が沈んでいくという1枚の絵のような歌で、たくさんの紅葉を「よもの紅葉」と古語で表したところにも雅な印象を受けます。「紅葉」「入日」が赤やオレンジの色彩を思わせる非常に色鮮やかな一首です。

 

【NO.8】

『 人の世を 見守っている 神様は 居るか居ないか ああ神無月 』

短歌職人
10月は出雲で神様の会議があり、出雲以外の地域では神様が留守となるため「神無月」と言います。作者は「ああ神無月だなぁ」と詠嘆しながら、神様は本当にいるのか、人の世を見守ってくれているのかどうかに思いを巡らせていたのでしょう。

 

【NO.9】

『 風邪気味と 認めたくない 秋休み まだ終わらんよ!言い聞かせつつ 』

短歌職人
せっかくの秋休みに風邪を引いてしまった様子です。やりたいことの予定が色々とあったのでしょう。風邪だと認めたくない、風邪なんか引いていないからやりたいことをやるんだという意地が感じられます。余程体調を崩したことが残念だったのでしょう。

 

【NO.10】

『 秋休み 頭使わず 金ばかり 飛んで行ったよ 単語と熟語も 』

短歌職人
秋休みはたくさん遊んだようですね。大分お金を使ってしまったようです。「単語と熟語」は英語のことでしょうか。お金が無くなったことと、覚えたはずの勉強内容を忘れてしまったことの両方を「飛んで行ったよ」でユーモラスに表現し、すっかり無くなったのだと伝えています。

 

10月(十月)のおすすめ短歌ネタ集【後半10首

 

【NO.11】

『 秋うらら まだ新しい ブレザーの 余った袖に 枯葉のかけら 』

短歌職人
10月は衣替えのシーズンでもあります。夏の間はお休みしていたブレザーはまだ新しく、体の成長を見越して大きめのサイズなので袖が余っているのでしょう。その袖にどこかからか落ちた枯葉が付いているのを見て季節を感じた、そんな麗らかな秋の日のことを詠んだ歌です。

 

【NO.12】

『 鈴の音は 虫の鳴く声 夜に響き 見守り照らす 豊穣の月 』

短歌職人

秋の夜に鈴のような音が聴こえてくる、ああ虫の声だ、気付けば辺りに響いている、と視点が一ヶ所から徐々に広がっていく歌で、目線は情景全体を照らす月光から月へと移動していきます。「豊穣の月」は稔りの秋を思わせ、作者の見ている自然風景が美しく豊かで、満ち足りていることを思わせます。

 

【NO.13】

『 ひっそりと 育った芋が つるのばす 掘り起こしたら 食欲の秋 』

短歌職人
さつま芋は夏の間につるを伸ばして成長し、秋に向けて土の下で大きく育ちます。それを掘り起こしたら秋が始まるという歌で、さつま芋に秋を感じ、それを食べることを思って更に秋を実感しているのが伝わります。焼き芋にするのでしょうか。いかにも秋らしく、美味しそうですね。

 

【NO.14】

『 満ちずとも 麗し姿 見せらたむ 十三夜の月 白く輝き 』

短歌職人
9月の十五夜に続き、10月にも名月を楽しめる「十三夜」があります。歌われている月は満月には少し欠けていたようですが「白く輝き」からは凛とした輝きが感じられ、気品のある美しい月だったことが伝わります。

 

【NO.15】

『 雲間から 姿表す 十三夜 十五夜見たら こちらも見ないと 』

短歌職人
第三句の体現止めから雲間に出た月への感動が伝わる歌です。十五夜と十三夜の片方しか見ないことを「片見月」などと言って縁起が悪いので名月はどちらも見た方が良いとされています。作者は美しい月に心動かされ「名月は良いものだ、十三夜もぜひ見た方が良い」と思ったのではないでしょうか。

 

【NO.16】

『 暗闇に 浮いているかの 十三夜 疲れた地球 見守り照らす 』

短歌職人

月の光は時に優しく感じられます。「浮いているかの」という表現からは、暗闇にぽっかりと浮かんだ月がまるで重力から解き放たれているようにも感じられます。様々な騒乱や問題の起こる地球を、月は静かに優しく照らしてくれているのかもしれません。

 

【NO.17】

『 季節知る 秋の味覚の 代表者 食欲そそる テカテカの栗 』

短歌職人

「テカテカの栗」が栗の皮のつやを率直に表現していて、木から今とって来たばかりのような栗を想像させます。テカテカした栗を見て秋が来たと感じ、同時に栗の味を思い出して食欲がそそられたのでしょう。秋と言えば栗だよ!と嬉しく思う気持ちが伝わる歌です。

 

【NO.18】

『 空の色 芸術食欲 ではなくて 君がせつなく ほほえめば、秋 』

短歌職人

秋はどこか寂しい雰囲気のある季節で、この歌にも寂しい余韻があります。空の色の移り変わりや芸術への関心の高まり、食欲などよりも、「君」の表情に秋を感じるという内容で、その感覚を第五句の「、秋」が強調しています。読点には「それこそが秋なのだよ」といった詠嘆も感じられ、「君」のせつなげな微笑みとはどんな表情なのかを想像していまいます。

 

【NO.19】

『 幼気な 魔女の呪文を 聴いたなら 菓子を差し出せ ハロウィンナイト 』

短歌職人

歌のテンポが良く、ラストの「ハロウィンナイト」がリズミカルで、この歌自体が呪文のように感じられます。幼い魔女やお菓子といった可愛らしい単語が使われ、にぎやかで楽しいハロウィンの夜を想像させます。

 

【NO.20】

『 黄泉返り 夜道を遊ぶ 無邪気たち 掲げる灯りに はしゃぐ月 』

短歌職人

ハロウィンの歌ですが仮装した人間というよりは本物のお化けがカボチャの灯りに集まって来ているような、ホラーのような雰囲気のある歌です。しかし怖さだけではなく、こっそり覗いて見ていたくなるような楽しさがあります。

 

以上、10月について詠んだオススメ一般短歌集でした!

 

 

今回は「10月」をテーマに詠んだ一般短歌を20首紹介しました。

 

食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋と、暑すぎず寒すぎずの10月は何をするにも気持ちの良い月です。

 

紅葉も見ごろとなり、身近な木々の葉の色も変化して、見慣れたはずの景色も雰囲気が大きく変わっていきます。皆さんもぜひ深まる秋への思いを短歌で表現してみてください。

 

短歌職人
学校に秋休みがあるという人は、その期間に体験したことなどを歌にするのもおすすめです。