【剣道(部活)をテーマにした短歌 20選】中学生/高校生向け!!学生短歌ネタ例集を紹介!

 

剣道は日本の伝統的な武道の一つで、礼儀作法を重んじ、体とともに心も鍛えるといった面があります。

 

剣道部は野球部やサッカー部ほどメジャーではないかもしれませんが、防具に身を包んだ剣士の立ち姿はりりしく真面目な印象で、憧れを抱く人も多いのではないでしょうか。

 

今回は、「剣道」をテーマに一般の方が作った短歌を20首紹介します。

 

 

短歌職人
自分で短歌を作る時の参考にもなりますので、ぜひ最後まで目を通してみてください。

 

剣道(部活)おすすめ短歌ネタ集【前半10首

 

【NO.1】

『 渾身の 力を込めて 振る竹刀 悔し涙も 汗に変われり 』

短歌職人

思うように結果が出せない悔しさを味わっても、ただひたすらに竹刀を振る、そんな姿が想像されます。「渾身」からは込められた力の強さが伝わります。

 

【NO.2】

『 映画見て 憧れ入った 剣道部 基本をみっちり これが現実 』

短歌職人

「これが現実」には当てが外れたような気持ちを感じます。入部してすぐには防具の着用や試合はできなくてがっかりしたかもしれませんが「基本をみっちり」やり続ければきっと憧れた姿に近付けるでしょう。

 

【NO.3】

『 初めての 面を着けた日 忘れ得ぬ 新入生よ すり足続けよ 』

短歌職人
「すり足」は剣道の基本の足さばきです。多くの剣道部では初心者は基本の動き方と素振りを練習し、慣れてきたら防具を着けます。作者は初めて面を着けた時の感動が忘れられないのでしょう。その感動を体験してほしくて応援する先輩の温かな目線で詠まれた歌です。

 

【NO.4】

『 さむい日も 竹刀をふって あせながし でも勝つためには それしかないな 』

短歌職人
作者は暑い日も寒い日も素振りをしているのでしょう。冬でも汗が流れるほど竹刀を振って鍛錬している一生懸命さと、ただ勝つために同じことを繰り返す、ひたむきな姿勢を感じます。

 

【NO.5】

『 チビ剣士 侮ってたら 面胴小手 鬼の迫力 参りました… 』

短歌職人
試合の相手が小柄な生徒で、きっと作者は心の中で「チビ」と侮ったのでしょう。ところが激しい攻めにやられてしまったようです。第五句は字足らずですが最後の「…」に反省と謝罪が込められているように感じ、クスッと笑いを誘います。

 

【NO.6】

『 決め技が 一本出れば 帰り道 重い防具も 風船のよう 』

短歌職人
技が決まれば疲れも吹き飛ぶような嬉しさを感じ、防具の重さも気になりません。防具も「風船のよう」に軽いですが、きっと心も風船のように弾んだことでしょう。

 

【NO.7】

『 立ち姿に 憧れ入った 剣道部の 暑くて寒くて 忘れ得ぬ日々 』

短歌職人
剣道の防具は夏には暑く、冬は剣道場は冷え込みます。しかし「忘れ得ぬ」のは剣道部でのさまざまな出来事でしょう。作者が思うのは、暑いし寒くて辛いこともあったけど楽しかった日々のことではないでしょうか。

 

【NO.8】

『 稽古後は 剣にもお疲れ ささくれを 削ってあげる 明日もよろしく 』

短歌職人
竹刀は表面にささくれができやすく、やすりなどで削って手入れをします。作者が竹刀を大切に使っていて、まめに手入れをしていることと、竹刀に愛着を持っていることが伝わる歌です。

 

【NO.9】

『 気迫ある 相手チームの 副将は 面外したら ベビーフェイス 』

短歌職人
「ベビーフェイス」で歌を終えたところに、作者の感じた意外性やギャップが表れています。団体戦では一般的に出番の前に面を着けるため、作者は途中から試合を観戦したのかもしれません。副将の気迫に圧倒され、どんな猛者だろうとあれこれ想像していたのではないでしょうか。

 

【NO.10】

『 負け試合 悔しかったのは 何よりも 威圧されて 怖気づいたこと 』

短歌職人
大声を上げて攻める剣道では、相手の迫力にのまれしまうこともあるでしょう。作者は恐くなり、力を発揮できなかったようです。悔しさや情けなさが強く伝わる歌です。

 

剣道(部活)おすすめ短歌ネタ集【後半10首

 

【NO.11】

『 早朝の 稽古を終えて 面を干す 地区大会の 始まる五月 』

短歌職人
第四句と第五句で読み手に時期や背景を伝えて、稽古にも力が入っていることを思わせます。新緑の中で、干された面に朝日が当たって輝く様子が想像される爽やかな歌です。

 

【NO.12】

『 道場に 響き渡るは メンの声 その都度チームの 絆深まる 』

短歌職人

皆で大きな声を出して竹刀を振る一体感は部活ならではの醍醐味ですね。作者が皆と一緒に練習するのが好きなこと、練習を楽しいと思っていることが伝わる歌です。

 

【NO.13】

『 竹刀持つ 手に汗握る 白熱の 試合に「待て!」の 声に救われ 』

短歌職人
相手のすきを互いにうかがって、緊迫した攻防が続いたのでしょう。まさに白熱の戦いに「待て!」の声がかかり、作者は小休止にほっとして気持ちを切り替えられたのではないでしょうか。記号を使った「待て!」は目を引き、歌の見た目にも変化を与えています。

 

【NO.14】

『 面はずし 忍の字抜いた 手ぬぐいで 一本負けの 涙を隠す 』

短歌職人
悔しくて涙が流れても負けを認めて黙って耐え忍ぶ、もう負けないと決意しながら涙は見せないのが剣の道なのかもしれません。歌には「悔しい」とは書かれていませんが、「忍」の一文字からは忍ぶからこその強い悔しさが伝わります。

 

【NO.15】

『 抱き合って 防具のままで むせび泣き 皆でつかんだ 大会優勝 』

短歌職人
「皆でつかんだ」とあるので作者たちは団体戦を制したのでしょう。「むせび泣き」には感動のままに涙した様子が伝わります。剣の道を歩んでいても、嬉しい涙は見せてもいいと思います。

 

【NO.16】

『 クラスでは 打たれ忍んで いるだけの 君のつよさは 剣道二段 』

短歌職人

真に強い者はむやみに力を振るったりしないのでしょう。黙って打たれることができるのもまた、心を鍛えた「君」の強さです。それは作者だけが知っているかっこよさなのでしょう。

 

【NO.17】

『 一本を また取れなかった 帰り道 明日はどんな 手で攻めようか 』

短歌職人

負け続けてしょんぼりと帰る歌のように見せかけて、第四句からはやる気の大きさが表現されています。作者はあの手この手で毎日相手に挑んでいるのでしょう。勝ってやるぞという気概と、負けてもなお楽しんでいる様子が伝わります。

 

【NO.18】

『 剣道部 練習帰り 小手の臭い 帰宅路君に 会えなくていい 』

短歌職人

剣道の防具は中で汗をかくため、臭いがこもりがちです。それだけ一生懸命練習しているのですが、やはり好きな相手にはその臭いを知られたくはありませんね。本当は会いたいけれど今は会いたくないという剣道部員の可愛い一面が詠み込まれています。

 

【NO.19】

『 はじめての 昇段試験に 受かったよ 受かったんだよ 続けて良かった 』

短歌職人

話し言葉でストレートに詠まれた歌が感動をそのまま伝え、「受かった」の繰り返しには嬉しさがにじみ出ています。第五句をしみじみとつぶやくように表現していて、作者は練習を繰り返していて良かったと心から思ったのでしょう。

 

【NO.20】

『 三年間 握り続けた 竹刀にも お別れを言う 時が来た朝 』

短歌職人

剣道部を引退する日を迎え、作者は相棒の竹刀を思ったのでしょう。別れは寂しいですが、始まりのイメージのある「朝」という言葉で歌を終えていて、湿っぽさは感じません。寂しいけれども爽やかな印象のある歌です。

 

以上、剣道(部活)をテーマにしたオススメ一般短歌集でした!

 

 

今回は「剣道(部活)」をテーマにしたおすすめ短歌を20首紹介しました。

 

剣道をテーマにした短歌には練習や試合の様子を歌にしたものが多く見られます。

 

皆さんも練習や試合の体験談、または見学や観戦をした感想などがあれば短歌にしてみましょう。

 

また、剣道部の人は剣道のあるあるネタを短歌にしても面白味が出ます。剣道部ではない人も、部員への応援の気持ちや「袴や防具の姿がかっこいい」など自分が思ったことを表現してみましょう。

 

短歌職人

ぜひ、剣道をテーマにした短歌作りに挑戦してみてください。