みなさんは空を見上げてどんなことを思った経験がありますか?
空の色には様々な表情があり、見上げる私たちに寄り添ってくれます。嬉しいことがあった時は青空が輝いて見えたり、悲しい時には雨空が寂しく見えたりすることもあります。
病床を離れて外に出て見れば渡り廊下で飛び込んでくる空
フリタン #jtanka #tanka #短歌 pic.twitter.com/MldLXb053B— 海山商事 (@unitakoikura) November 27, 2014
師走る空は晴れたり曇ったり時雨に蒼き笑顔見せたり #短歌 #サヨナラの留意点 pic.twitter.com/Batj8dgjL1
— 平坂謙次 (@hedekupauda) December 5, 2017
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満ちる月
星に抱かれて
夜が明け
昼間の空に
一人寂しく#短歌 pic.twitter.com/923x8jReJA— Creap's (@May____18) September 12, 2017
今回は、「空」を題材にしたおすすめ短歌を20首ご紹介します。
空を題材にしたおすすめ短歌例【前半10首】
【NO.1】
『 夕暮れに 東の空の 淵を指し 「あの色が好き」と 世界を変えた 』
【意味】夕暮れ時の東の空の淵を指差して「あの色が好き」と言った言葉が世界を変えた
【NO.2】
『 泣いてるの バレてないよね? 君に背を 向けて見上げた 空の青さよ 』
【意味】泣いているとバレてないよねと思いながら君に背を向けて空の青さを見上げた
泣いている事を必死で隠しながら涙をこらえて上を向いた様子が分かります。「空の青さよ」の「よ」がその時の空の青さを強調します。
【NO.3】
『 見上げれば 空は広しや 我の行く 狭きこの道 抜けられたなら 』
【意味】見上げると空は広いな、私の行く狭いこの道も抜けられたらいいな
【NO.4】
『 空青し ますぐたなびく 雲のもと いざ自転車に またがりゆかん 』
【意味】空が青い。真っ直ぐにたなびく雲の下を、さぁ自転車にまたがって行こう
【NO.5】
『 月や星や 灯台の灯りは 見るけれど 夜空そのものを 見ていないかな 』
【意味】月や星や灯台の明かりは見るけれど夜空自体は見ていないのかな
【NO.6】
『 一面に 硝子のビルに 反射した 真っ青な空 流れてく雲 』
【意味】ガラスのビル一面に映った真っ青な空と流れていく雲
【NO.7】
『 まっすぐに した側転の 爪先は 私の思う 空を転がる 』
【意味】手足をまっすぐに側転をすると爪先が思う通りに空を転がった
【NO.8】
『 トゲ持たぬ モッコウバラの 豊かな黄色 つぼみは空を 見上げて微笑む 』
【意味】トゲのないモッコウバラは豊かな黄色で、つぼみが空を見上げて微笑んでいる
【NO.9】
『 高き空 貴方恋しと 鳴く雲雀(ひばり) 雲に隠れて 独り泣きけむ 』
【意味】高い空で貴方が恋しいと鳴くひばりは雲に隠れてひとりで泣いている
【NO.10】
『 ひとつだけ 風船は 風に拐われて 虚ろに踊る 鬱金香(チューリップ)となる 』
【意味】一つだけ風船が風にさらわれて、うつろに踊るチューリップとなった。
空を題材にしたおすすめ短歌例【後半10首】
【NO.11】
『 梅雨空に 日差し求めて 見上げても 空の泪が 哀しみ誘い 』
【意味】梅雨の空に日差しを求めて見上げても、空の涙が悲しみを誘う
【NO.12】
『 梅雨空に 二輪添いし ヒルガオよ 我にもおくれ 添いし人を 』
【意味】梅雨空に二輪寄り添うヒルガオよ、わたしにも寄り添う人をおくれ
【NO.13】
『 手を叩け 暴れ疲れた 雨空が どいてくれるの 夏は待ってた 』
【意味】手を叩け、雨空が暴れ疲れてどいてくれるのを夏は待っていたのだ
【NO.14】
『 好きでした。夏空の下 さざ波に さらわれそうに なったあなたが 』
【意味】夏空の下でさざ波にさらわれそうになったあなたが好きでした
【NO.15】
『 中秋の 空の朧(おぼろ)な 薄雲に 霞むことなく 君は美し 』
【意味】中秋の空のおぼろな薄雲に霞むこともなく君は美しい
【NO.16】
『 手を出せば 届くばかりの 星空が 天に広がる 里の秋かな 』
【意味】手を出したら届きそうな星空が天に広がる里の秋だよ
里山には夜空をさえぎるものは何もないのでしょう。満天の星は手を伸ばしたらつかめそう、思わず手を伸ばしてしまう、という様子が表現されています。
【NO.17】
『 綿雲が 白く広がる 秋の空 青空透ける 雲の絨毯(じゅうたん) 』
【意味】秋の空の綿雲は絨毯のように白く広がって青空が透けている
広がった雲が薄くて空の青が透けている風景に心を動かされたことを詠んだ歌です。秋の空を「雲の絨毯」と表現するところにセンスを感じます。
【NO.18】
『 星の空 見上げてごらん 澄み渡る 星にお願い 夢を掲げる 』
【意味】星の空を見上げてごらん、澄み渡っているよ。星にお願いする夢を掲げる
「星の空」が、夜空の主役は星であることを表します。「夢を掲げる」は、まるで願い事が星にちゃんと見えるように両手で空に掲げているようで可愛らしい歌です。
【NO.19】
『 煌(きら)めく葉 ひらひら落ちる 冬の空 心暖かい ポカポカ日和 』
【意味】きらめく葉がひらひらと冬の空に落ちる、心も暖かいポカポカ日和だ
冬のポカポカ日和は確かに気持ちが良いです。お散歩に出かけた歌でしょうか。落ちた葉が日光を受けてきらきら光って見えたことを詠んでいます。
【NO.20】
『 冬の空 夕暮れに見た 鮮明に 記憶に残る 美しき空 』
【意味】冬の夕暮れに見た空は鮮明に記憶に残るほど美しい空だった
始めと終わりに「空」と繰り返すことで、美しい空に強く心を動かされたのだと強調しています。どんなに美しい空だったのでしょう。
以上、空を題材にしたおすすめ短歌でした!
万葉集の昔から、空は短歌で多く題材にされてきました。嬉しいこと、悲しいこと、恋心、思い出、さまざまな気持ちが空に託され語られています。 今回、空がテーマの短歌って面白い!と思った人は、ぜひ自分でも空の短歌にチャレンジしてみてください。