【七夕の短歌 20選】七月七日に詠みたい!!有名短歌&中学生短歌ネタ例を紹介

 

今回は、「七夕」に関するおすすめ短歌をご紹介します。

 

 

短歌職人
有名なものから一般の方が作ったものまで幅広く紹介していきます。ぜひ最後まで読んでください!

 

七夕の有名短歌【おすすめ10選】

 

【NO.1】与謝野晶子

『 たなばたの 星も女ぞ 汝()をおきて 頼む男は なしと待つらん 』

意味:七夕の織姫も女。あなた以外に信頼する男はいないとやはり私のように待っているのでしょうか。

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毎年1度しか会うことができないため、彦星は今年も織姫は自分のことを待ってくれているのだろうかと不安になっている様子が表現されています。遠距離恋愛で、年に一度しか会うことができないとなると、不安になる気持ちもわかります。

 

【NO.2】西橋美保

『 この家を 出ていきたいと 七夕の 星につくづく 願ひをかける 』

意味:七夕の日に星に向かって家を出ていきたいと願う。

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この歌はどんな気持ちで歌われたのでしょうか。家を出ていきたいと周りには相談できず七夕の日に星にお願いをしている様子が表現されています。

 

【NO.3】紀貫之

『 朝戸あけて ながめやすらむ織女(たなばた)は あかぬ別れの空を恋ひつつ 』

意味:朝戸をあけて織女は眺めているのだろうか、名残り惜しい別れをした空を恋しく思いながら。

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七夕で1年ぶりの再会を果たし名残惜しく別れた翌朝、彦星は織姫が昨日の再会を恋しく思い出してくれているか不安になっている様子が読み取れます。

 

【NO.4】中務

『 天の川 かは辺すずしきたなばたに 扇の風をなほや貸さまし 』

意味:天の川の川辺が涼しい七夕に、扇の風をさらに貸しましょうか

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天の川の川辺の涼しさだけでは織姫と彦星の恋の暑さは足りないのでしょうか。その暑さを扇の風で和らげる手助けを申し出ていると読み取れます。

 

【NO.5】素性法師

『 こよひ来む 人には逢はじ七夕の ひさしきほどに待ちもこそすれ 』

意味:今夜来る人には会うのをやめよう。七夕の話のように長いこと待つようになってしまうから。

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この歌では、七夕の1年に1度しか会えない織姫と彦星の話をうまく、自分の現状に置き換えている歌となります。七夕の日に誰かと会う予定がある方は長い間待たされることを覚悟していた方がいいかもしれません。

 

【NO.6】藤原長能

『 袖ひちて 我が手にむすぶ水のおもに 天つ星合の空を見るかな 』

意味:袖を濡らして私が手にすくった水に、天上の星が出会う空が映っているなあ

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天の川の様子を空を見上げるのではなく手ですくった水に反射したのを見ている様子が表現されています。この歌では、ただ天の川を見上げるのではなく、水に反射する天の川を見るという、少し違った角度で表現されているところが特徴です。

 

【NO.7】不明

『 一年に 七日の夜のみ 逢ふ人の 恋も過ぎねば 夜は更けゆくも 』

意味:一年に七夕の夜にだけ逢える人の恋の時間が過ぎないうちに夜が更けていきます。

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幸せな時間が過ぎていくのは一瞬です。まして、1年に1度しか会えないとなると1年分の話すことも溜まっていますが、時間はすぐに過ぎ去ってしまいます。この歌では、そんな、幸せな時間がとても短いことが表現されています。

 

【NO.8】俵万智

『 「この味がいいね」と君が言ったから 七月六日はサラダ記念日 』

意味:作ったサラダの味を褒めてくれたから76日はサラダ記念日だね。

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この歌はかなり有名なのでみなさんもご存知かと思います。でもこの歌と七夕は何か関係があるのか疑問に思われると思います。実はこの歌は当初、「76日」ではなく「77日」だったそうですが、七夕と被ってしまい、なんでもない普通の日を記念日にしたいと考え「76日」となったそうです。

 

【NO.9】宮柊二

『 七夕の日 暮れて竹に 風早し 色紙のいろ 流るるが見ゆ 』

意味:七夕の日暮れて笹に風が吹きつけて、短冊の色紙の色が流れるように見える。

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短冊はさまざまな色があり、短冊の飾られている笹竹を見るととても綺麗です。この歌ではそんな飾られた色とりどりの短冊が、風に揺られている様子が表現されています。

 

【NO.10】藤原興風

『 契りけん 心ぞつらき織女の 年にひとたびあふはあふかは 』

意味:契ったのであろう心が辛い織女が、年に一度会うのは会うといえるだろうか。

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織姫が約束をしたとはいえ、1年に1度だけ会うというのは果たして、会うといえるのだろうかと同情している様子が表現されています。織姫は1年にたった1度しか会えなくて悲しんでいるのか、それとも1回会う機会をもらえて幸せだと感じているのか、どちらなのでしょうか。

 

七夕の一般短歌ネタ【おすすめ10選】

 

【NO.1】『 叶わぬと 知りつつ綴る 短冊に 願いを込めて 虚しさ募る 』

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短冊に願いを込めたが、心の中では叶わないとわかっており虚しい気持ちになってしまう様子が表現されています。叶わないと思っていても、短冊に書かずにはいられないほど強く思っている願いなのでしょう。

 

【NO.2】『 あの友に また逢いたいと 強い想いで 七夕に思う 今日も幸あれ 』

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七夕では織姫と彦星が年に1度会うことができる特別な日です。久々に、誰かと会いたいという気持ちを七夕の由来になぞらえて表現している歌となります。

 

【NO.3】『 天の川 見えない夜は サイダーに 金平糖を そそいで作る 』

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七夕の日にあいにく天気が悪く、天の川が見えない様子が読み取れます。天の川は別名「ミルキーウェイ」とも呼ばれており、見えない天の川の代わりにサイダーと金平糖で天の川(ミルキーウェイ)を作ったのでしょう。

 

【NO.4】『 七夕や 梅雨のさなかで 天の川 水かさ増して ふたり逢えまじ 』

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七夕の時期は日本では雨の日が続く梅雨と呼ばれる時期となります。この歌では天の川を空に浮かぶ川ではなく、地面を流れる川と捉え、雨で川の水かさが上がってしまい川を渡ることができず、織姫と彦星が会えない様子を表現しています。

 

【NO.5】『 七夕に 紫陽花柄の 浴衣着て 花火見ながら 短歌を詠んだ 』

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七夕の日は各地で祭りや花火が行われることが多いです。そんな花火大会へ7月に綺麗に咲く、紫陽花柄の浴衣を着て行ってる様子が読み取れます。花火を見上げた先に綺麗な天の川は見えたのでしょうか。

 

 

【NO.6】『 文月や 七夕近し 夜の空 見仰げて奏でる 短歌なりて 』

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この短歌の初句である「文月」とは7月のことです。7月になり七夕が近くなり夜空に浮かぶ天の川を見て短歌を歌っている様子が想像できます。短歌を歌うことを「奏でる」と表現している部分がとてもおしゃれに感じます。

 

【NO.7】『 かささぎの 渡せる橋の 上をそうっと 歩いて羽を 傷つけないように 』

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七夕には織姫と彦星が天の川を渡る時にかささぎが橋渡しをするという話があります。そんなかささぎの橋を渡る時には、羽を傷つけないように注意して渡りましょうと表現されている歌となります。

 

【NO.8】『 短冊に 想いを込めて みたけれど 恥ずかしくなり ペンネーム使う 』

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七夕では、短冊に願いを書いた後に笹竹にそれを飾って空から見えるようにします。もちろん他の人からも見られます。誰の願いかが、わかるように短冊に名前を書くのですが、この歌では恥ずかしくなってしまい本名ではなくペンネームで書いている様子が読み取れます。

 

【NO.9】『 願い込め 書いた短冊 食べられた パンダにしたら みんな同じ 』

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パンダの大好物と言ったら笹の葉です。せっかく、願いを込めて書いて笹竹に飾ったのに笹の葉と勘違いされてパンダに食べられてしまう様子が想像できます。代わりにパンダが願い事を叶えてくれるかもしれません。

 

【NO.10】『 君の手に 触れて気づいた この気持ち 背を押してくれ 七夕の願い 』

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好きな子と七夕の日に遊びにいき、告白に一歩踏み切れず、七夕に背中を押してくれと願っている様子が想像できます。なかなか勇気を出せない、自分の中での葛藤がうまく表現されています。

 

以上、七夕のおすすめ短歌でした!

 

 

短歌職人
今回は七夕の短歌を紹介してきました。
毎年訪れる七夕の日に、さまざまな願いや織姫と彦星を気にかける様子が短歌で表現されていました。
みなさんも、そんな美しい七夕という伝統的な行事について、願いとともに短歌で想いを馳せてみてはいかがでしょうか。