【テスト(勉強)をテーマにした短歌 20選】中学生向け!!一般短歌ネタ集を紹介!

 

中学に入ると学校では定期テストが実施されます。

 

誰しも得意な教科と不得意な教科があるもので、定期テストが近付くたびに勉強が大変でプレッシャーだという人も多いのではないでしょうか。

 

今回は、「テスト(勉強)」をテーマに一般の方が詠んだ短歌を20首紹介します。

 

 

短歌職人
「分かる!」と思わず共感するような短歌があるかもしれません。
自分で短歌を作るときの参考にもなりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

テスト(勉強)をテーマにした中学生向け短歌ネタ集【前半10首

 

【NO.1】

『 それぞれの 答案用紙が 一斉に 羽ばたく試験 開始のチャイム 』

短歌職人
配られた問題を裏返しにして試験開始を待ち、合図と同時にめくった様子を「羽ばたく」と表現しています。その一言で皆が一斉に用紙を返した時の音や風景が想像される巧みな表現です。

 

【NO.2】

『 したいこと カラオケごはん ショッピング やりたくないこと テスト勉強 』

短歌職人

テスト勉強をしなければいけないのは分かっていても、他の楽しいことばかり考えてしまうという歌です。頑張ったごほうびにテストが終わったら思い切り遊んでほしいですね。

 

【NO.3】

『 筆記具の 音だけになり それぞれの 時間が響く 試験会場 』

短歌職人
テストの時間は静まり返っていて筆記の音だけが聞こえるものです。歌の冒頭で「筆記具の音」と言うことでその音がより大きく感じられ、テストを受けている人達が集中している様子が想像されます。

 

【NO.4】

『 白昼夢 だったらいいのに 出来の悪い テストも君が 告られたのも 』

短歌職人
テストの出来が悪く落ち込んでいる時に、好きな相手が告白されたことを知ったのでしょう。告白される現場を目撃してしまったのかもしれません。二重の打撃で思わず現実逃避したくなった気持ちが伝わります。

 

【NO.5】

『 消えきらぬ ホワイトボードの 痕跡が 気になったまま 試験始まる 』

短歌職人
ホワイトボードや黒板の文字のわずかな消し残しが気になってしまうという学校生活のあるあるが詠み込まれています。気になるタイプの人はずっと気になってしまうものですが試験には集中できたのでしょうか。

 

【NO.6】

『 テスト中 時間が余った ごほうびに 気になる彼の 横顔を見る 』

短歌職人
好きな人の横顔をそっと見つめる初々しい恋心が表現されています。「彼」はまだ問題を解いている際中でしょうか。いつもより真剣な表情を見ることができたのではないでしょうか。

 

【NO.7】

『 問三の 記号問題 ア・オ・イ お前の名前が 俺の答え 』

短歌職人
「ア・オ・イ」と区切られていて文字は3文字なのに5音で読めます。歌の中心に「ア・オ・イ」と置くことで、それが正解かどうかはさておき作者の中での「アオイ」さんの存在の大きさが伝わります。

 

【NO.8】

『 テスト前 部屋が静まる 瞬間も だいたい分かる 友の考え 』

短歌職人
気心の知れた友人とテスト勉強をしていたのでしょう。ふいに部屋が静まったのは、難しい問題にあたって手が止まったからでしょうか。それとも勉強とは違うことを考えていたのでしょうか。作者にはお見通しのようです。

 

【NO.9】

『 答案に ペンを走らす 左利き やっぱり数字に 強いのだろうか 』

短歌職人
世間では「天才には左利きが多い、左利きは数学が得意」などと言われることがあります。この歌に登場する左利きさんは「ペンを走らす」という表現から問題をすらすら解いているのでしょう。作者が憧れと素朴な疑問をもって見つめていることが伝わります。

 

【NO.10】

『 目にムヒを 塗れば涙が ショボショボと 止まることなく 明日は試験 』

短歌職人
明日の試験のために眠いのを我慢して勉強していて、眠気覚ましに塗り薬を使ったのでしょうか。危ないのでもうしないでほしいですが、そこまでしてでも起きていなければという作者の焦りと頑張りも感じます。

 

テスト(勉強)をテーマにした中学生向け短歌ネタ集【後半10首

 

【NO.11】

『 2学期の 中間考査は 終われども 時はすぐ過ぎ 模試の受講だ 』

短歌職人
学校によってはテストのことを「考査」と言います。受験生の中には学校のテストが終わった後に塾でもテストを受けるという人も多いでしょう。勉強に勤しむ姿を思わせる歌です。

 

【NO.12】

『 来週の テストは自信 あるけれど 教えてほしくて わからないふり 』

短歌職人

好きな人に教えてもらっているのでしょう。相手は頭の良い同級生か憧れの先生でしょうか。テスト前の期間に楽しい時間を過ごせている様子です。読み手も微笑ましい気持ちになる一首です。

 

【NO.13】

『 まだ続く 期末試験は まだ続く まだまだ野球は まだまだお預け 』

短歌職人
「まだ」「まだまだ」の反復が、終わるまで好きなことができない試験期間がいかに長く感じられるかを強調しています。野球が好きだ、野球がしたいという作者の気持ちが切に感じられます。

 

【NO.14】

『 我が母は わろき点をば 叱れども 良き点とりて 褒められはせず 』

短歌職人
心の声を古語で表現することで不満がコミカルな印象になっています。しかし、悪い点で叱られるのは仕方がないとしても、やっぱり良い点を取ったら褒めてはほしいですよね。

 

【NO.15】

『 決別か 勝手に書けた 彼の名が 漢字テストで 書けなくなった 』

短歌職人
以前は書けていた「彼」の名前の字が思い出せなくなり、恋の熱が冷めてしまったことに気が付いたのでしょう。青春に感じる恋心は一時の燃え上がりであるという儚さも思わせる歌です。

 

【NO.16】

『 ああ眠い テスト勉強 寝落ちして 後に残るは 絶望感 』

短歌職人

「絶望感」という字足らずの体言止めが、作者の「やってしまった…」という落ち込みや虚しさを思わせます。もっと頑張りたかったかもしれませんが、寝落ちするほど眠かったのならば無理をしないのが体のためには一番です。

 

【NO.17】

『 今日からは テスト勉強 頑張るわ 遠征メンバー 漏れちゃったから 』

短歌職人

部活の遠征メンバーに残念ながら選ばれなかったのでしょう。軽い口調の文体からは、あきらめも伝わりますが、残念だけどくよくよしないで勉強に打ち込むぞという前向きさも感じられます。

 

【NO.18】

『 期末試験の 過去問が わからない 空腹おしこめ じっと手を見る 』

短歌職人

「じっと手を見る」は石川啄木の生活の苦悩を詠んだ有名短歌に同じ言葉があり、作者はそれを引用したのでしょう。お腹がすいたのを我慢して勉強する作者も石川啄木と同じように苦悩し、やるせなさを感じていたのかもしれません。

 

【NO.19】

『 数Ⅰの テストの出来は 置いといて サラ髪揺らし 校門を出る 』

短歌職人

数学のテストはうまくいかなかったのかもしれませんが、「サラ髪揺らし」は颯爽とした後ろ姿を想像させます。終わったことは振り返らないというさばさばとした性格を感じさせる歌です。

 

【NO.20】

『 ああやっと 終わったオワッタ 模擬試験 どこまで行こう 自転車漕いで 』

短歌職人

「終わったオワッタ」の反復は達成感とも取れますし、片仮名の「オワッタ」は失敗に終わったという意味にも取れます。どちらにしても目的地を決めずに自転車を漕ぎたくなるほどの大きな開放感が伝わります。試験がやっと終わって余程嬉しかったのですね。

 

以上、テスト(勉強)をテーマにした一般短歌集でした!

 

 

短歌職人
今回は、テスト(勉強)をテーマにした一般短歌を紹介しました。
テストは学生生活につきもので、勉強で忙しい思いをしたり結果に一喜一憂したりと心に残ることが多く、だからこそ短歌にしやすいテーマと言えます。皆さんもぜひテストに関するあるあるや、テスト勉強の悩みごと、テストへの意気込みなどを短歌で表現してみましょう。