秋になると木々の葉は赤や黄色に美しく色が変わって私たちを楽しませてくれます。
紅葉する葉の中でも真っ赤なもみじは特に人気があり、「もみじ狩り」と言って山などに出かける人も多くいます。
今回は、そんな「紅葉(もみじ)」をテーマにして一般の方が作った短歌を、小学生向けと中学生/高校生向けにそれぞれ10首づつ紹介していきます。
電線に雀の楽譜冬紅葉 #俳句 pic.twitter.com/03pzAfClzH
— 平坂謙次 (@hedekupauda) December 8, 2015
少しだけ醤油色した冬紅葉 #俳句 pic.twitter.com/m5tOGXgNU0
— E&N (@TeamMorinohaha) December 6, 2013
堪えきれず
落ちる紅葉や
これも良し#俳句 #秋 #紅葉 pic.twitter.com/AhlvVSjC13
— うっつん (@rotas3103) October 31, 2016
小学生向け!紅葉(もみじ)おすすめ短歌ネタ集【10選】
【NO.1】
『 かい犬と 散歩に入った 公園の 赤いもみじと まっさおな空 』
もみじの赤色と空の青色というハッキリとちがう色を短歌に入れることで、もみじの赤色が強調されて心に残ります。じっさいに見た色の名前を入れて短歌を作ると、読んでいる人も想像しやすくなります。
【NO.2】
『 秋風に ひらひらゆれて 夕焼けに 指をのばすよ 真っ赤なもみじ 』
もみじの葉の形が人間の手のように見えるので「指をのばすよ」と表現しています。このように植物や物の様子に人間の動作を当てはめて表すことを「擬人法(ぎじんほう)」といって、自分が想像したことを他の人にも分かりやすく説明できるという効果があります。
【NO.3】
『 大空に 手をひろげてる もみじの葉 小さな妹の 手ににているよ 』
【NO.4】
『 秋になり 放課後にふと 空見れば もみじのように 紅色だ 』
【NO.5】
『 校庭で 遊んでいたら 葉が落ちた 上を見たら 真っ赤なもみじ 』
【NO.6】
『 寒い朝 もみじが散った 一本道 赤いじゅうたん ひとりじめする 』
【NO.7】
『 自然の木 もみじはきれいで 不思議だな どうして色が 変わるんだろう 』
【NO.8】
『 日曜日 家族で行った もみじがり しおりにしたよ 真っ赤なもみじ 』
【NO.9】
『 黄緑と 赤がまじった もみじの葉 色の変わり目 私は好きだな 』
【NO.10】
『 かれ葉ちる 庭の木の中 ひとりだけ 赤くきれいに 色づくもみじ 』
中学生/高校生向け!紅葉(もみじ)おすすめ短歌ネタ集【10選】
【NO.11】
『 もみじの葉 赤黄緑 ヒラヒラと おどっているよ 秋のゆうぐれ 』
【NO.12】
『 もみじがり ささの葉持って 裏道へ もみじからずに おしゃべりに夢中 』
「裏道へ」がこっそり移動した様子を想像させますが、学校行事で行ったもみじがりなのでしょうか。おしゃべりが尽きない様子が10代らしさを感じさせます。友達とすごすことが何より楽しいのだと伝わる歌です。
【NO.13】
『 赤赤と 映える紅葉が 運ぶのは 秋の終わりと 冬の始まり 』
【NO.14】
『 桜紅葉(さくらもみじ) 花に負けじと 色染めて キラキラ光る 青空の下 』
【NO.15】
『 台風へ 手をふっている もみじの木 かすかに感じる 秋の季節が 』
【NO.16】
『 北風に 吹き乱されし もみじ葉は 梢を離れて われにまつわる 』
冷たい北風が冬の到来を予感させます。もみじも強い風に散らされて作者のもとまで落ちてきたのでしょう。「まつわる」が、もみじが寒いよと言って作者にすがりついたような場面を想像させます。
【NO.17】
『 天高く もみじは薄く 彩りて 時を忘れて 咲くや花あり 』
初句の「天高く」が秋の青空を思わせます。もみじもほんのり色づき始めた秋の景色の中で、季節を忘れたように花が咲いています。作者は、もみじと花という季節の違う二つが同居する景色に感慨を覚えたのでしょう。
【NO.18】
『 校庭の 枯れ木にしとど 雨の降る 水たまりに もみじ葉落ちる 』
「しとど」はひどく濡れている様子を表します。もみじの葉は秋の冷たい雨に打たれて枝から落ちてしまいましたが、雨が止む気配はありません。水たまりのもみじが寂しい余韻を残します。
【NO.19】
『 昼も夜も 赤く燃えたる もみじ葉は 絶えず君のみ 思ふ心よ 』
赤いもみじに作者の恋心を重ねた歌です。「赤く燃えたる」もみじは恋心の強さと、思いを告げずに内に秘めているからこそ燃えているのだという熱い心を思わせます。
【NO.20】
『 裏山の 枯葉踏みしめ 辿る道 錦織るらむ もみじ葉燃ゆる 』
第三句まで枯れた秋の風景が詠まれていますが「錦織るらむ」で一気に情景に色が付き、もみじの燃える程の赤さが強調されています。前半との対比で、もみじの色が際立ち、葉の赤色が印象深い歌です。
以上、紅葉(もみじ)をテーマにしたオススメ一般短歌集でした!
今回は「紅葉(もみじ)」をテーマに一般の方が詠んだ短歌を20首紹介しました。
紅葉(もみじ)と言えば真っ赤な葉のイメージが強いですが、赤に染まる前の黄色やオレンジの葉もまた美しいものです。また、もみじは葉の形がかわいらしく、子供の手のようにも見えます。