【野球(部活)をテーマにした短歌 20選】学生が詠んだ!!気持ちのこもった短歌例を紹介

 

野球場に行くと球児の声が響き渡り、汗を流しユニフォームを汚しながら白球を追いかけている姿を目にします。

 

彼らは日々、勉強と両立しながら部活動に励み、厳しい練習に耐えて昨日の自分を超えられるように必死に頑張っています。

 

 

今回はそんな球児たちが必死に取り組んでいる「野球(部活)」に関するおすすめ短歌をご紹介します。

 

短歌職人
お気に入りの作品を見つけたり、ご自身が短歌を詠まれる際の参考にしてみてくださいね!

 

野球(部活)をテーマにした一般短歌ネタ【前半10歌】

 

【NO.1】『 土壇場で 試合を決める この一打 逆転サヨナラ 満塁ホームラン 』

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野球をやっている人なら1度は想像する情景ではないでしょうか。

「ここで打ったらヒーロだ」と気持ちを高めて、良いイメージをしてバッターボックスへ向かいますが、この短歌のようにはなかなかうまくいかないものです。

 

【NO.2】『 行き先は ナックルボールに 聞いてくれ どこへ行くかは 俺もわからん 』

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野球の投手が投げるボールには通常のストレート以外にもカーブやスライダー、フォークなど多くの球種が存在します。その中でも特殊な変化をする代表的な球種がナックルボールです。カーブやスライダーは回転をかけて曲がる方向を意図的に調整しやすいですが、ナックルボールは回転をかけないのでどんな変化をするのか投げる投手にもわかりません。そんな投手の心情がこの歌で表現されています。

 

【NO.3】『 外野って 暇だなんて いえないね イチローはいつも ストレッチしてた 』

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この歌でも歌われている通り、外野手は内野手に比べて守備機会が少ないことが多いです。

そんな少ない守備機会のときに全力でプレーできる準備をイチロー選手はしていたことが伺えます。

何かスポーツをやっているとみんな憧れの選手が1人はできるもので、よく憧れの選手の真似事をしている姿を目にします。

 

【NO.4】『 泣きながら 「ごめん」と言った あの声を 夏が来るたび 思い出してい 』

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「夏が来るたび」という部分から高校球児の夏の大会が連想されます。毎年、夏になるとテレビで甲子園の様子が放送されますが、球児たちの笑顔であったり涙であったり真剣な顔であったりといろんな表情を見ることができます。その中でもこの歌では涙を流して「ごめん」と歌われており、その時にはすごく悔しい思いをしたが、毎年思い出すときにはどんな思いが込み上げてくるのでしょうか。

 

【NO.5】『 みんなみんな 振り子打法の 真似をして ほうきを振り回してた放課後 』

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この歌で登場する「振り子打法」といえばイチロー選手です。打撃フォームが振り子のように見えることからその名がつきました。ここでも憧れであったり旬な選手の真似をしていることが伺えます。

 

 

【NO.6】『 この夏も 高校球児は 「狙いうち」 されて「紅」に 染まるのだろう 』

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高校野球の試合に欠かせないのがアルプススタンドからの応援ですよね。吹奏楽のメロディーに乗せて、スタンドの観客であったり学生が力強い声で応援し、チアがその応援を彩る。最近ではグランドの選手たちはもちろんですがそんなアルプススタンドの応援にも注目が集まることが増えた気がします。この歌で登場する「紅」も多くの高校が応援歌として採用している歌の1つですね。

 

【NO.7】『 来ないでよ そう言いながら 家を出る 今日はどこぞと 練習試合 』

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親に自分のプレーしている姿を見られるのは少し恥ずかしいですが、それでもやっぱり見に来て欲しいものですよね。この歌からはそんな心情が伺えます。来ないでいいよと言いながらもどこのチームと試合するよとそれとなく教えていますね。

 

【NO.8】『 一年生 入って練習 本格化 帰宅時間も 晩酌終盤 』

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部活動の見学や体験入部では先輩方も優しく、早い時間で帰宅できますがいざ入部して練習が本格化していくと時間が過ぎるのはあっという間で家に帰ったらお父さんが出来上がっているなんて経験したことがある人はいるのではないでしょうか。そんな情景が描かれている歌となっています。

 

【NO.9】『 大空を 切り裂いて飛ぶ 白球に 私はこの夏 恋をしていた 』

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よく野球のボールのことを白球と表現することがありますがこの歌でもその表現が使用されています。夏の暑い中、ボールをひたすら追いかけている、そんな選手の姿に心を打たれてこの歌が出来上がったことが伺えますね。

 

【NO.10】『 試合後に 泣かないためにも いま努力 一緒に流そう 嬉し涙を 』

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日本のことわざで「後悔先に立たず」というのがあるのはご存知でしょうか。なにかしてしまった後で悔やんでも取り返しがつかないという意味になっています。この歌ではそのことわざのように試合後にもっと練習しとけばよかったと後悔しないためにも試合前にいっぱい努力して後悔がないようにしようと、そして終わった後に流すのは悔しい涙じゃなくて、嬉しい涙にしようということが歌われています。

 

野球(部活)をテーマにした一般短歌ネタ【後半10歌】

 

【NO.11】『 この好機 俺が決めると 気合入れ 打席に向かうと まさかの代打 』

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チャンスで回ってきて、決めてやるぞと気合いを入れて打席に向かったらまさかの代打。その試合での成績が悪かったのでしょうか。代打を出すならもっと早く言ってくれよと思ったことでしょう。

 

【NO.12】『 雨降れと 祈れど祈れど 降りません 今日も元気に ランニングだな 』

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毎日毎日、練習を続けているとたまには休みたいなって思う日はあります。また雨でも室内練習になったりして休みにはならないこともありますが普段とは違った練習メニューとなるため楽しいです。授業中も雨を祈るのですがそんな時ほど降らないものですよね。この歌は祈ったけど降りそうにないから今日も頑張るしかないと心を決めた様子が伺えます。

 

【NO.13】『 授業では 仏の監督 ありがたや ユニフォーム着て 鬼に変 』

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普段、部活動の時はめちゃくちゃ厳しいのに授業や廊下で会うと仏のように優しい監督いませんでしたか?そういう人のやる気スイッチはきっとユニフォームを着ることなんでしょうね。ヒーロー戦隊がベルトをして変身するのと同じように監督もユニフォームを着て変身します。

 

【NO.14】『 練習後 自転車走らせ お肉屋へ 焼きたてコロッケ おいしいな 』

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部活の後に食べるコロッケほど美味しい食べ物はないと思います。またお金をあまり持っていない学生にとってお手頃な値段で買えるのもとても魅力的ですよね。家に帰ったら夕飯が待っているのについつい買って食べてしまいます。

 

【NO.15】『 雨降った 歓喜の瞬間 訪れた 今日のメニューは 休みだといいな 

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日々、厳しい練習をこなしている中でたまには休みたいなーって思った時に雨が降るのを見ると部活メンバーは歓喜をあげてることでしょう。さらにいつも厳しい練習をしているからたまには休めと監督から休みの連絡が入るともうお祭り騒ぎです。そんな願望がこの歌で表現されています。

 

 

【NO.16】『 帰り道 河川敷でさ 言いたいな 甲子園へと 連れてくからな 』

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野球のアニメでよく耳にする「甲子園へ連れてって」。名漫画「タッチ」でも登場するセリフです。そんなことを言われた男子は連れてってやると言わざるをえませんね。河川敷で芝生に座りながら石を川に向かって投げている様子がありありと想像できます。

 

【NO.17】『 自主練中 一人必ず 監視役 どこだどこだと 監督探す 』

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チーム内に必ず監督を見つけたり、予定を把握している強者いませんでしたか?そういう選手は試合だとあまり重宝されませんが自主練で監督がいない時はみんなに重宝されます。その選手も待ってましたと言わんばかりにその任務を遂行して監督が来るとみんなに知らせてくれます。

そんな選手について歌われています。

 

【NO.18】『 雨上がり スポンジ持って 退散だ 幼児顔負け 泥遊び 』

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雨上がりのグランドは水溜りが酷くて、土を加えるだけではどうにもならないこともあります。そんな時にみんなでスポンジを持って水を吸い取っていきます。さあ大人の泥遊びの始まりです。

練習開始時には3試合終わったのかと言わんばかりの汚れたユニフォームですね。

 

【NO.19】『 アニメみたい ガシャンとガラス 割れた音 笑顔が一転 誰の責任 』

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自主練であったり、友達とふざけている時に限ってボールはよく飛ぶものです。アニメでお馴染みボールがガラスに当たって割れるシーンですが、実際に起こると笑っていられません。誰の責任か。打った人か、投げた人かはたまた守備をしていてキャッチできなかった人か。

 

【NO.20】『 待ち侘びた これからやっと 俺らの季節 今日から俺は 野球バカだな 』

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野球は冬の間はトレーニングの季節でなかなか試合ができなかったり、バットやボールを使った気持ちのいい練習はできません。ひたすら走ったり、筋トレしたりと基礎体力を鍛える期間となります。そんな選手たちが冬が明けてやっと試合が解禁になり野球に打ち込めるようになります。冬の間は野球の楽しさはあまり感じられませんが冬が明けて待ち侘びてた野球に思いっきりバカになるまで打ち込んでいく。そんな選手の心情が表現されていますね。

 

以上、野球(部活)をテーマにしたオススメ短歌でした!

 

 

短歌職人
今回は「野球(部活)」に関するテーマの短歌を紹介してきました。
特に、中学生や高校生の部活動に焦点をおき、さまざまな球児の心情が現れた作品を紹介させていただきました。野球をみながらみなさんもぜひ短歌を作ってみてはいかがでしょうか。