【片思いに関する短歌 20選】切ない＆キュンとする!!有名短歌＆素人短歌作品を紹介！

【NO.1】柿本人麻呂

『 あしびきの　山鳥の尾の　しだり尾の　ながながし夜を　ひとりかも寝む 』

意味：山鳥の長い尾のように長い長い夜を想い人に会うこともなく一人寂しく寝るのだ。

【NO.2】小野小町

『 思ひつつ　寝ればや人の　見えつらむ　夢と知りせば　覚めざらましを 』

意味：好きな人を思って寝たから、夢に出てきたのだろうか。夢だと知っていれば起きなかったのに。

【NO.3】和泉式部

『 つれづれと　空ぞ見らるる　思ふ人　天降り来む　ものならなくに 』

意味：何となく空を見ている。私の想い人が空から降りてくるわけないのに。

【NO.4】大伴宿禰家持

『 ますらをと　思へる我や　かくばかり　みつれにみつれ　片思をせむ 』

意味：自分は雄々しい立派な男だと考えていたけれど、このようにやつれてしまった。片思いをしたせいだ。

【NO.5】紀貫之

『 君恋ふる　涙しなくは　唐衣　胸のあたりは　色もえなまし 』

意味：あなたが恋しいと泣く涙がなければ、唐衣の胸の辺りは恋の炎で燃えて上がっているでしょう。

【NO.6】与謝野晶子

『 やは肌の　あつき血汐に　ふれも見で　さびしからずや　道を説く君 』

意味：私のやわ肌の熱さに触れも見もしないで、道徳的なことで諭そうとするあたなたは寂しくないのでしょうか。

【NO.7】山川登美子

『 それとなく　紅き花みな　友にゆづり　そむきて泣きて　忘れ草つむ 』

意味：友人と草を摘んでいたが、それとなく友人に紅い恋の花を譲って、私はそっぽを向いて泣きながら忘れ諦めようとしている。

【NO.8】岸上大作

『 美しき　誤算のひとつ　われのみが　昂ぶりて逢い　重ねしことも 』

意味：美しい誤算の一つで、自分だけが気持ちを高ぶらせて、あなたとデートを重ねていた。

【NO.9】佐々木あらら

『 名前など　ただの記号と　知りつつも　その三文字が　我ときめかす 』

意味：名前はその人を示す記号であって意味を持つわけではないとわかっているけれど、あなたの名前の三文字が自分をときめかせる。

【NO.10】狩野聡子

『 人づてに　君の気持ちを　聞きしとき　われは一瞬　石になりたり 』

意味：人づてにあなたの気持ちを聞いたときは、私は一瞬石のように固まってしまったよ。